こんにちは。武田です。
唐突ですが、連想ゲームをしましょう。
キングといえば?
キング!
→13!(トランプのキングは13ですよね)
→金曜日!(13日といえば言わずと知れた)
→プレミアム!(プレミアムフライデー。意味はよく知らない)
→ビール!(モ○ツでしょうか。僕は飲めません)
→海!(ビールは真夏の太陽が似合いますね)
→夏休み!(もはや懐かしい響きです)
→自由研究!(大体最終日に徹夜しました)
→徹夜!(ほらみんなそうなんだ)
→麻雀!(未成年も見ているというのに!)
→タバコ!(最近ますます喫煙者の肩身が狭そうでかわいそうだ)
→お土産!(中国に旅行に行った友人が、黄金の箱のたばこを買ってきてくれた。僕は吸わない)
→ペナント!(今でも売っているのか!?)
→野球!!!
全てはここに持って行きたかった。
ちなみにペナントレースとは、1年間144試合のリーグ戦を制し優勝したチームにペナント(三角旗)が贈られるというところから来ているそうです。
ところで、上の連想ゲームは僕一人でおこないました。つらい作業だった。
今回紹介する作品はKPR/開幕ペナントレースの作品です。
KPR/開幕ペナントレース
【King Lear, SADAHARU ーリア王貞治ー】
【ストーリー】
868本のホームランを記録した王貞治の孤独をモチーフに、俺はお前だと告げる868人のリア王達をリアカー(駄洒落) に乗せてやってくるリア王。夢の中で母親にホームランを贈り続けてきたリア王だが、地平の彼方まで見渡せる景色の前で夢から醒める。その時、柵(フェンス)の向こう側に行った868人のもうひとりのリア王達から柵の向こう側とこちら側とその景色は何一つ変わらないことを教わる。「誰かが決めた柵なんて始めから無かったんだ」・・・
黄昏に染まる景色の中で、リア王は母親に自らが869本目のホームランとなることを宣言し、その膝の上で静かに眠るのだった。
【作品解説】
第4回したまち演劇祭参加作品。グランドキャバレーの雰囲気をそのままに残す東京キネマ倶楽部の素晴らしい世界観をそのままに美術もあえて施すことなく、客席もオールスタンディングで飲食自由にラフに過ごして貰いました。開演とともに客席後方より出演者全員を乗せたリアカーを引いてくるリア王。「リア王!リア王!ハダカにサスペンダーのリア王はいらんかね!」と冒頭10分間近く同じセリフの繰り返しが鳴り響き、会場は悲鳴と笑い声に包まれました。客席中央に置いたリアカーの中から三人の母親の顔が次々と出てきて、モグラ叩きをしたり、ラストシーンではリアカーがボイジャー868号となり、東京キネマ倶楽部の二階席までホームランの軌道を描き飛んでいきました。オーディションで選ばれた現役の某公務員や表参道の某人気店の美容師など、多彩な顔触れで挑んだ公演でした。
「ワンちゃん」または「世界の王」の異名を持つご存知王貞治さんとシェイクスピア四代悲劇のうちもっとも壮絶と評される「リア王」がまさかの融合。どうする!?どうなる!?
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King Lear, SADAHARU ーリア王貞治ー
恒例、3分だけ公開。
開幕早々リアカーに引かれた髭面でサスペンダーの男が「リア王!リア王!ハダカにサスペンダーのリア王はいらんかね!」と絶叫しながら観客に襲い掛かる悪夢のような光景が繰り広げられます。
内容があまりに読めない。これは気になる。そもそも「世界の王」と「リア王」を混ぜるのは発想が柔軟過ぎてついていけない。
それにスタンディングスタイルで飲食も可能というのも珍しい。
好きな時に観やすい場所に移動しながら観劇するスタイルだったらしいグローブ座に倣ってのことだろうか。こんなとこにも原作へのリスペクトが。とにかく、詳細に入りましょう。
【キャスト】
高.ok.a.崎拓郎
大窪寧々
G.K.Masayuki
井関嘉浩
今村洋一
岩☆ロック
大島雅陽
勝俣美秋
田中文彬
【スタッフ】
作・演出:村井雄
照明:沖野隆一
音響:百瀬俊介
舞台美術:V・銀太
舞台監督:岡島哲也
制作:ヨルノハテ
主催:開幕ペナントレース/オフィス開幕
【作品データ】
・公演日
2013年8月
・会場
東京キネマ倶楽部
【KPR/開幕ペナントレース】
2006年結成。
初の海外公演(2009年アメリカ公演)にてThe New York Times他、各種メディアより評価を得る。2015年よりスタートした海外ツアーでは、その「恐るべき俳優達による現代演劇作品(Tuniscope/チュニジア)」は「本物のアーティスティックな体験(La Provence/フランス)」であり「この衝撃的な作品を観てしまったら、もはやこの”地上”へ帰還することはできない(Theatrorama/フランス)」と賞賛される。また、10000個のトイレットペーパーによる超巨大便器をオールスタンディングのシアタートラムに出現させる(2016年東京公演)等、その空間構成と美術にも注目が集まる。受賞歴多数。
東京発のシアターカンパニー。
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KPR/開幕ペナントレースは人が見たことのない演劇を上演する劇団です。
一見するとゲテモノで引いたり脳が理解するのを嫌がったりするような強烈なビジュアルと設定をこちらに投げかけてきます。
そこでウッとなるのではなくゴクリと飲み込んで物語にされるがままになると新たな世界が開けるかもしれません。たまには保守的じゃなくてもいいじゃない。
「投げ」るとか「保守」的とか、頑張って野球にかけてみました。お粗末様です。
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