こんにちは。武田です。
みなさま、お待たせしました。週に一度のお楽しみ、観てみたブログです。
現在、観劇三昧で配信されている作品はおよそ628作品。
もうそろそろ1日2本観ても1年持ちそうですね。
これほど膨大な作品の中で好みの作品を探すのはちょっと大変です。
そこで、毎回一つの作品をスタッフがレビューしていきます。
それを参考に好みの作品を探す手掛かりにしてほしい。
そんなコーナーです。
最近はあまりに配信のペースが速いせいで、僕も完全には把握していなかったりする。それはどうかと自分でも思う。
今回紹介するのはコチラ!
彗星マジック
「アルバート、はなして」
ものすごくマニアックな話になるが、【観劇三昧】においてこの作品の登録IDは1番。
一番初めに配信された作品ということになる。だから何だと言われればなんでもないんですけど。
【彗星マジック】
そんな国が隣にありそうな、昔こんな時代があったような、
未来こんなことになりそうな、そんな空想のリアルが
念頭にある無国籍ファンタジーを基盤に物語をつむいでいます。
見上げると、目が痛くなるような青空に浮かぶ大きく厚い雲の中にはきっとラピュタがあるんだ、
ずっと使ってきた時計や万年筆には魂が宿っているに違いない・・・
そういった思いを大切にする作品をこれからも発表していけたらなあ、と思っています。
が、
実は大体、何でも有りです。
「面白い作品を作る」だけです。
【ジャンル】
ファンタジー
ドラマ
【ストーリー】
彼は「3」という数を、とても愛しく思った。
3次元に住んでいて。空と海と地上に恵まれ、過去、現在、未来の中で。生まれ、生きて、死んでいく。始まり、続き、終わってしまう。
この地球もそういえば太陽系の第3惑星で、彼は「3」という数を、とても愛しく思った。
彼は「数」という数量を表すために用いられる概念から派生した数式で、人を、世界を、宇宙を、神を。…現そうと、考える。
それは愚かか、否か、幸福か
数を重ねて、彼は、生きた。
「3」から成される世界の中で、求め見つけて失って、幾度もそれらを繰り返し、数を重ねて、彼は、生きた。
【観る前の印象】
相対性理論の人、ぐらいしかイメージの無いアインシュタインの一生に興味がある。
【感想】
ストーリーはいたってシンプル。アルバート(アルベルト・アインシュタイン)の一生を描く話だ。ややテンションがずれた母とハキハキした妹、温和な父に囲まれて育ったアルバートはその科学の才能を活かして良くも悪くも様々な功績を残したのでした…というのは伝記に書かれている通り。今作はそこにある要素を加えて、一筋縄ではいかない構成に仕上がっています。
ユダヤ系の家系に産まれ、そのうえ度を越した無口だったアルバートは学校でからかわれ、いじめられます。そんなアルバートを支えていたのは前述の家族と神。これは別に例えではありません。本当に神が出てくるのです。
神はアルバートが大人になり、研究者兼特許庁の職員として働きはじめた後もそばについています。ということは、辛い幼少期を乗り越えるために現れたイマジナリーフレンドというわけでもないようです。ならなぜそんなファンタジーな存在が現実のものとして現れてしまったのでしょうか。
神様の名前はウルズとヴェルダンディ。ゲーム好きの人なら名前は知っている人も多いのではないでしょうか。北欧神話に登場する運命の女神で、それぞれ過去を司る女神、現代を司る女神と呼ばれています。
「それとなんの関係があんだよ?」と思っているあなた。アインシュタインと言えばなにを生み出した人でしょうか?
…そうです。相対性理論です。不勉強がバレるので説明はこの言葉に任せます。
「熱いストーブの上に一分間手を載せてみてください。まるで一時間ぐらいに感じられるでしょう。ところがかわいい女の子と一緒に一時間座っていても、一分間ぐらいにしか感じられない。それが相対性というものです。」
こういう事ですよ。(ざっくり)
時を司る女神と時間の流れ(あってますよね?)を解き明かそうとしたアルバート。この作品のテーマにたどり着くヒントかもしれません。
観終わった後にこんなふうに内容を考察できるのは名作の条件ではないでしょうか。
勉強になる度 ★★★★★
しっとり度 ★★★★★
考察が楽しい度 ★★★★★
【観劇三昧クイズ】
Q.アルバートが作中で好意を持つ女性の共通点は?
【こんな人にオススメ】
・物語の深読みが好きな人
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今作の作・演出の勝山修平さんのインタビューです。
アルバート制作秘話のほか、自身のルーツや今一番気になっていることなど盛りだくさんな内容となっています。
この記事を書くきっかけにもなっていたりします。
今回の「アルバート」と勝山さんのイチオシ「ポストグラフ」はコチラからどうぞ。
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