ドロップキックの経験あります?
蹴られた方は当然痛いですが、蹴った側もそのまま地面に落ちるわけでこれまた痛いのです。やったことないけど。
何の話やねんて話ですけどね。武田です。
今回は大好評コーナー「観てみた」です。
現在、観劇三昧で配信されている作品はおよそ616作品。毎日1本観ても全制覇には2年近くかかります。
そのうえ、今も増え続けています。追いつかない。絶対追いつかない。
その中で好みの作品を探すのはちょっと大変です。
そこで、毎回一つの作品をスタッフがレビューしていきます。
それを参考に好みの作品を探す手掛かりにしてほしい。
そんなコーナーです。
縦読みしたら「そ」ばっかりですね。
今回紹介する作品はこちら。
DOORプロデュース
【ドロップキック・シスターズ】
作・演出 虎本剛(ステージタイガー)
【DOORプロデュース】
2011年4月。「アラサー以上の女性の明日がほんの少しだけ元気になれる舞台公演を企画」するというプロデュース企画「DOOR」を立ち上げる。
以降公演は「DOORプロデュース」と銘打つ。
DOORとは「扉」
人生の新しい扉を開けて頂くことができる公演になれるようにキャスティング・作品・制作面など多岐にわたる挑戦をしている。また「大阪」を舞台にした作品にこだわり、出演者・作家・作品、使用する音楽などを「大阪」に関わる人物を積極的にオファー。
胸をはって歳をとることができる、今だからこそ次へ「挑戦」できる人生になれればいい。
観てくださった方に明日がほんの少しだけ元気に迎えて頂けるような作品を創っております。
【ジャンル】
ドラマ・コメディ
【あらすじ】
あるカフェに集まったアラサー3姉妹
どこにでもあるような、誰にでも起こるような家族会議。
この歳になったら家族で話さないといけないことがある。
しかし、プロレスラーの彼女が「電流爆破デスマッチ」をすることが発覚する。
さあ、家族会議はどうなるのか?
そして電流爆破デスマッチは?
この物語はアラサー3姉妹が「言葉」でぶつかりあう優しい家族物語です。
【観る前の印象】
ドロップキックと電流爆破デスマッチというバイオレンス過ぎる単語とあらすじの「言葉」でぶつかりあう優しい家族物語のあまりのミスマッチさに惹かれました。
【感想】
こんな事を書いて上から怒られないか心配だが、今作は観る前にはあまり気分が乗らなかった。
「育児」に「遺産相続」そして「電流爆破デスマッチ」。どれも20代のガキンチョには縁遠いテーマで気持ちが追い付かなかったからだ。
それもそのはず、DOORプロデュースのコンセプトはアラサー以上の女性の明日がほんの少しだけ元気になれる舞台公演。
物語に共感させ、決して押しつけがましくないメッセージで少しだけ明日へ進む勇気を与える。そんな作品を作っている劇団だ。
アラサーでもなく、女性でもない事をうっかり忘れていた僕が間違っていたのだ。
しかし楽しめなかった、というわけではない。ガキンチョなりに、未来への想像力が掻き立てられる作品だった。
この作品のような状況になったら、僕はしっかりと自分の意見を話せるだろうか。とか。
浅田武雄さんが演じた旦那さんの見せる少し親バカの混じった父親の表情を見て、自分もこんな表情が出来るようになるのだろうか。とかとか。
三女の職業がプロレスラーというのも彼女の抱えている秘密を知った今では意味深に思える。
逃げ場のない場所で戦い、その結果自分が傷ついたり相手にケガをさせたりする。それは人間関係でも同じ事がいえないだろうか?
ぶつかり合う事をためらってはいけない。傷つき、血を流しながらも向かっていかないと始まらないのだ。
あらすじの「言葉」でぶつかりあう優しい家族物語の意味がなんとなく分かった気がする。
「肉体」で語るイメージが強かったステージタイガーの虎本剛さんが描く言葉と家族の物語。アラサーでなくても必見です。
しっとり度 ★★★★★
あったかさ度 ★★★★★
肉弾戦度 ★★★★★
【こんな人におすすめ】
・アラサーの女性
・20代の男性
【観劇三昧クイズ】
Q.三女、サツキの二つ名は?
【作品詳細】
・公演日
2015年3月13日~15日
・会場
common cafe
・作・演出
虎本剛(ステージタイガー)
・キャスト
中道裕子/是常祐美(シバイシマイ)/平尾なつみ/浅田武雄(O.Z.E@大阪)
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