こんにちは!日本橋店の今村です。

皆さま、観劇してますか!?

 

このブログを読んでくださっている皆さまは、劇場での観劇経験がある方のほうが多いのかな?と思います。

観劇、良いですよね。

 

演劇の動画配信サービスを運営しながらも、ずーーーっと我々は言い続けているのですが、

演劇は生で観るのが一番です。

そりゃあそうです。

 

俳優の息づかい、照明の熱、空気の震え、隣に座るひとの反応、その場でしか生まれようが無い会場の一体感。

それらは、映像ではなかなか伝えられません。

 

 

演劇の公演って、大きな劇団か特別な企画でない限り、長くて1週間、短ければ1回限りです。

その時にしか味わうことができない、特別なものです。

生の観劇というのは、本当に価値があります。

だからこそ、皆さま無理を押してでも会場に足を運ぼうとされます。

人それぞれ、様々な事情があります。

家庭、お仕事、金銭、地域、身体。

いつでもどこでも観たいお芝居があったら自由に動けるぜ☆という方は、少数なのではないでしょうか。

 

 

その中で、多くの劇団が「上演中は、ケータイ(それに準ずる機器)の電源をお切りください」と上演前にアナウンスされます。

お聞きになられたことがある方も多いと思います。

このアナウンス、どれぐらいの方が受け止められているのでしょうか?

 

「劇場に入ったら条件反射で電源切ってる」

「言われたらOFFにするかな」

「マナーモードにしてるよ」

「電波OFFモードにしてる」

「え?なんで切らなきゃいけないの?」

「この2年、だれかが俺のケータイを鳴らしたことなんて無いんだよ」

事情と同じぐらい、ケータイに対する考えも様々です。

 

とはいえ。ここまで読み進めていただいているあなた。

おそらくほとんどの方は、ケータイの電源、切られているんじゃないでしょうか?

でも、初めて演劇を観るお友達と一緒に会場に入った時に、

「ケータイ切ろう」って言ったら「なんで?」って返されちゃったあなた!!!!

 

 

そんなあなたの代わりに、ノミの心臓を持つ小心者・今村が「先回りしすぎてケータイの電源切っちゃう派」の立場からご説明いたします!!!

 

 

1)音が鳴ったら作品の雰囲気を壊す・集中の妨げになる

上演中ずっと激しい音楽が鳴り続けているお芝居は結構まれです。

しっとりした会話のシーンや、無音の時間を楽しみたいシーン、ハラハラドキドキの緊迫感あるシーン。

そんなときに、突如鳴り響くHIPでHOPな電子音!!

 

びっくりしますよね。

お客様はもちろん、おそらく舞台上の俳優が一番びっくりします。多分セリフ飛びます(想像)

 

それが自分のポケットの中のケータイから鳴る聞きなれた音だと気づいた時、

顔面蒼白なんてものじゃありません。想像するだけで心臓痛いです(小心者)

 

2)画面の光が影響を及ぼす

演劇の公演では、しばしば「暗転」と呼ばれる、舞台も客席も真っ暗になるシーンがあります。

真っ暗な中、舞台のセットが組み替えられたり、俳優が入れ替わったりします。

この時、舞台上は割と戦争です。

「いかに暗転を短くするか」

「いかに舞台上で動いていることを客席に気取られないようにするか」

真っ暗な中動いていますから、集中力はとんでもないです。

そんなとき、突如差し込まれる一筋の光!!

 

いや事故りますねこれ。

だって、見えちゃいけないものが見えちゃうんですもん。

暗転開けた瞬間に大爆笑必至の「出オチ」のネタが見えちゃったりしたらもう目も当てられません(想像)

 

「うわまじか…」ってなる舞台上と客席の空気。

あ、だめだ想像するだけで胃が痛い(小心者)

 

3)バイブレーション音が隣の人に聞こえる

音は切ってるし鞄の中に入れてれば光も出ないでしょ!

そう思っていた時期が私にもありました。

 

バイブレーションの振動音。おそらく、自分の前後左右の方ぐらいにしか聞こえません。

でも「ブブッ、ブブッ」と突然聞こえた時、私みたいな小心者はこう思うんです。

「え!?私のケータイ、鳴ってる!?電源切ってなかったっけ!?」

 

一瞬で集中力は途切れ、大好きな俳優が話すセリフも頭に入ってこない。

鞄を開けて確かめたいけど、ガサガサ音がしたら迷惑になっちゃう。もし電源が入ってて、鞄を開けたとたんに光が漏れたら…!?

もう、そこから終幕までお芝居どころじゃありません。もう一回鳴ったらどうしよう!?

そのお芝居の記憶は、たった数回鳴ったケータイの小さな小さなバイブ音にすっかり浸食されてしまいます。

いやもう面倒臭い人種ですみません。本当に小心者なんですってば。

 

4)電波が機器に影響を及ぼす可能性がある

最近の演劇作品って、なんかすごい仕組みがいろいろあるじゃないですか。

聞いたところによると、照明も音響も最近はコンピューター制御で、ボタン押したら電波飛ばしていろいろやってくれるんですって(すごい頭悪そうな文章)

 

ケータイってほら、いわゆる無線で電波を飛ばしてるじゃないですか。

電波って、近い周波数の電波がぶつかると、「干渉」っていうのが起こるんです。

最近はどうかわかりませんが、昔ケータイで通話中に電子レンジ回したらケータイ切れませんでした?

なんかそういうやつです(頭悪そう)

 

飛行機乗るときとかも、離陸時はケータイ切ってくださいって言われますよね(もう10年ぐらい飛行機乗ってないので変わってたらごめんなさい)

あれって飛行機の設備に影響が出る可能性があるからなんですよね。

 

自分の持っているケータイの周波数が、照明や音響の機器や、スタッフさんが付けてるインカムの電波と近い周波数だったら。

いやいやいや想像するだけで怖いです飛行機が離陸できないレベルの事故ですよ!?

照明が、音響が、入るべき場所で入らない。変わるべき場所で変わらない。

電波の難しいことはよくわかりませんが、その状況がとんでもなく恐ろしいことだというのは理解できます。

舞台上の俳優たちはそれでも演技を続けると思います。

でも、それは不完全なんです。絶対に100%じゃないんです。

やだ想像しただけで泣けてきた(泣き上戸)

 

 

5)「事故」が記録に残る可能性がある

多くの劇団が、上演される作品を「映像」として記録に残されます。

劇団で保管用に、DVD作成用に、観劇三昧の配信用に。

 

何台ものカメラが構えられているその回で、私がアラームに設定している音楽が大音量で流れたら。

凍りつく空気、焦って鞄を漁るガサガサ音、平静を装う舞台上の俳優。

その時は冷や汗をかいて終わるかもしれません。

 

そして数年後、観劇三昧で配信が開始され、「あ、この作品観たな~、懐かしい。」

そんな懐かしい気持ちで視聴をはじめ、あ~こんな話だったそうそう、と楽しく観ていたのもつかの間。

 

突如鳴り響く数年前に流行った音楽を奏でる電子音。

 

その瞬間、濁流のように流れ込む記憶。

凍りつく空気、焦って鞄を漁るガサガサ音、平静を装う舞台上の俳優。

ひとりで家でスマホに向かって、数年前と同じかそれ以上の冷や汗をかく羽目になります。

過去の恥ずかしい失敗ビデオを結婚式で流されるサプライズばりにきついです。

想像しただけで手汗がやばいです。

 

 

さて、もう私想像しただけでライフがもりもり削られています。

こういうリスクを回避したいので、

私はケータイの電源を切ります。

だいたい席について、開演10分前ぐらいに切ります。

前説が始まったら、切れてるかどうか確認します。

音楽が盛り上がりかけたら、最後にもう一度念のため確認します。

昔のケータイは、電池外せばよかったので楽だったんですが、iPh○neは電池外せないんですよね。

いかがでしょうか。世の中には、こんなに小心者が居るんです。

「考えすぎやろ」って言われると思います。いやわかってるわかってる。

 

 

実は、以前は私も舞台に立つ側の人間でした。

この小心者代表みたいな私が舞台に立ってたって何それ世界の七不思議。

 

まあともかく、出演する時は、知り合いに「観に来て~」ってお声をかけていました。

その中で、とってもとっても忙しいお仕事をされている方から、こんなふうに言われたのです。

 

「ケータイが鳴ったら外に出るから、通路側の席で手配してもらえる?」

 

今村、悩みました。

そして、さんざん悩んで、こうお答えしました。

 

「うちの劇団は、上演中はケータイの電源を切ってもらうようにお願いをしているんだ。お芝居を観ている2時間ケータイの電源を切ることが、あなたのお仕事に影響を及ぼすのなら、どうしても来てほしいって私は言えないな。」

 

私が照明も音響も使わず自作の脚本で自分の演出で一人芝居を、この方たった一人の前で演じるのなら、「それでいいから来てよ」と言います。

でも、もちろんそんなはずありません。

 

このかたと同じ回を観られる可能性がある方は、いったい何人いらっしゃるんだろう?

「もし何か事故があっても他の回でリベンジするからオッケー☆彡」なんて方はほとんどいません。

いらっしゃったとして、じゃあその回がダメになって良い理由なんて何一つありません。

 

 

演劇は、やりなおしがききません。

映画やテレビドラマのように、「テイク2」はありません。

その瞬間生まれるものが、全てです。

 

だから、できる限りの「事故」を防ぎたい。

だから、何度も何度も稽古を重ね、徹底的に安全性を考え、当日の動きを入念に打ち合わせ、最高の作品をつくりあげる。

だから、会場にいらっしゃるお客様にも、「お願い」をするのです。

 

お客様からお金とお時間をいただくのです。

だから、観ていただくすべてのかたに、一番いい状態の作品をお届けしたいのです。

「あの作品良かったんだけど、隣の人がちらちらケータイで時間確認しててさあ」

なんて感想は、誰にも喜ばれません。

 

 

じゃあ、ケータイ切れない人は観劇するなってこと?

ここまで読んでくださった方の中には、どうしてもケータイを切ることができない事情の方がいらっしゃるかもしれません。

その場合、この記事はとても不快だと思います。

でも、でもですよ。

その2時間、観劇を優先することで何かしらあなたの生活に支障をきたすのであれば、

できたらその大切なことを優先してほしいな、と思うのです。

 

 

【観劇三昧】は、様々な理由で劇場に観劇に行くことができない方に、

少しでも観劇体験をしていただきたくて始めたサービスです。

 

初めにも言いましたが、

演劇は生で観るのが一番です。

これは覆しようのない事実です。

 

でも、もしあなたの持つ事情が、「ケータイを切ることができない」というものであれば、

【観劇三昧】で作品が配信されるのを、少しだけお待ちいただけませんか。

 

いつでも、どこでも、自分の空いた時間の中で、

好きな作品を何の心配も無く観ることができる。

 

これは、私たちができる、精一杯です。

 

「だって観たかった作品は配信してないもん」

という方は、一度リクエストしてみてください。

頑張って、あなたの「好き」をお届けできるように動きます。

 

「言われなくてもわかってるよ、私はケータイ切ってるよ」

という方は、「どうしてケータイ切らなきゃだめなんだろう?」って思われている方に、

この記事をご紹介いただければ幸いです。

 

「ケータイの電源の切り方わかんないんだけど」

という方は、事前に確認しておいてください。

大抵は画面をオフにするボタンか、「電源」って書かれている赤いボタン、電話を切るボタンのどれかを2~3秒押し続けると画面に何かしら表示がでるか、そのまま切れます。

わからなかったら劇場のスタッフさんに尋ねてみてください。よほど特殊なケータイじゃないかぎり、教えてくれると思います。

 

「全く違う理由でケータイ切ってるよ」

という方は、よかったらその理由を教えてください!

 

もちろん、最近では

「前説や後説の間は写真撮影OKなので、いまだけはケータイONにしてください!」という公演や、

「上演中に差し込まれるハプニングも楽しみたいので、あえてケータイは切らなくていいです」という公演もあります。

ただ、今のところ「上演中はケータイを電源からお切りください」とお願いされる公演や、

それを暗黙の了解とする公演が多いので(これは個人的にははじめての観劇の方に優しくないなぁと思ってしまいますが)

みんなで納得してみんなが楽しい観劇ができたらいいなぁと思い、こんな記事を書いてみました。

まとまりのない長い文章ですが、読んでいただいてありがとうございます。

 

みんなで楽しい観劇ライフを!!!

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