こんにちは。日本橋店の武田です。

みなさんは観劇三昧のTwitterをフォローしてくださっているでしょうか?

お得な情報に混じって【演劇ボード 人気記事PickUp】と称して過去の記事を再掲するツイートが流れることがあります。

見かけたら是非とも読んでもらいたい記事ばかりです。人気記事の名は伊達ではありません。

中でも注目してほしいのは観てみたブログ。こちらもそろそろ1年以上続けています(その割には数が少ないって?すみません…)

初期の観てみたブログでは「扱う劇団数は492作品」と書かれていますが、

現在は833タイトル

そろそろ人間一人が全部見るには厳しい数になってきました。

だからこそこの記事があります。こんにちは。観てみたブログです。

人の感想ってなんだか気になる。誰かが絶賛していたら、それはなんとなく名作のように思えてしまう(そんなことないって?この天邪鬼!)

あなたの作品選びのお手伝いになれば幸いです。それでは今回もいってみましょう。

 

 

柿喰う客

【傷は浅いぞ】

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みなさまご存知、東京・柿喰う客の作品。初期の衝撃作!とあります。今回は2012年の再演版をレビュー。

 

 

【柿喰う客】

2006年1月1日結成。演劇特有の虚構性を重視した躍動感あふれるパフォーマンスが特長。「圧倒的なフィクション」を標榜したオリジナル作品の創作を続ける。また古典作品のアダプテーションや他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも実施。国内の様々な地域でのアーティスト・イン・レジデンス(滞在製作)にも定期的に取り組む。さらに「こどもと観る演劇プロジェクト」や「高校生のための演劇プロジェクト」など、幅広い観客層への作品上演も積極的に展開。その活動のスケールは広がり続けている。結成10周年を目前に控えた2015年「観客動員10万人」を宣言。その道のりは、いまだ果てしなく、遠い。

 

公式サイト

 

-ストーリー-

極悪非道な超人気テレビ番組「電波ガールズ」!
新たにキャスティングされたのは、問題行動を起こし続け芸能界から追放必至な新人アイドル「矢衾愛弓」
壮絶な戦いが、高視聴率&低予算で今、始まる!
大混乱と大絶賛に包まれた柿喰う客初期の衝撃作。

 

-キャスト-

深谷由梨香/永島敬三/大村わたる/葉丸あすか

 

-ジャンル-

ドラマ

 

-観る前の印象-

柿喰う客は二度目。もうね、期待しかないです。

 

-感想-

柿喰う客は二度目。2016年の「虚仮威」以来です。あれは凄かった。
この凄さを例える言葉が見つからなかったのでトンチンカンな感想をハッシュタグ付きでツイートしたことを覚えている。
そして今でも後悔している。1年経った今でも上手く例えられない。よってレビューを書くのがなんか恥ずかしい。しかし書かずにはいられない。

まずは3分観てください。

 

 

主演の二人がヌッと現れて突然の中腰。そして第一声。

「かぁん兵衛さん!」

「なぁんです?」

…どう例えればいいのか。僕の頭の固い部分が抗議の声を上げた。
「人間はこんな風に会話しない!」現代口語演劇を見慣れた石頭の部分だ。ちょっと黙っていてもらおうか。

「見てのとおりだよ。」
「見てのとおり、とは?」
「見てのとおり、君の前に立ちはだかっている。行く手を遮っているんだ。」

ものすごい早口だ。

「こんなに早くちゃ会話にならないよ」いや、そんなことはない。なんて心地いいテンポなんだ。

それから1時間20分。あっという間だった。僕の石頭も「いやぁ、面白かったねぇ」と満足げにしている。
柿喰う客の特徴ともいえる、圧倒的な台詞量と独特なリズム・テンポ。
音楽を聴くようにするすると頭のなかに台詞が流れては、確かに脳に刻まれていく。

そしてすさまじい運動量。
観劇三昧の店舗で、学生の演劇部のひとや演劇を「やりたい」という人が何か作品を探していたら、
僕は柿喰う客をいったんおすすめします。

強烈に独特な作風なため、好みに合うか合わないかは観てみないとわかりませんが、
すさまじいフィジカルと美しい発声、圧倒されるような台詞回しは、好みかどうかではなくまずは目標に掲げてほしい、とそう思えるのです。

おっと話が逸れました。

これで僕は映像、そして「虚仮威」で生の柿喰う客を観た事になります。この二つに共通しているのは「満腹感」でした。

いや、別に前説に背いたわけではありません。飲食はしてません。演劇を観た、という精神的な満腹感とでもいいましょうか。

センスのいいセリフの抑揚、鎖鎌(!?)を振り回すマイム、空間を飛び越える、回想シーンを体操座りで眺める、ギラつく照明、妙に生々しい音源を使った音響。演劇だ。いや、そりゃそうなんですが演劇だ。演劇を観るという楽しみが全てここに詰まってました。

 

変化球ではなくストレート。それもただのストレートではない。めちゃくちゃ速い。そのうえ消えたり分裂したりする。…けどストレート。…んー。いろいろ言葉を尽くしてみましたがどれもしっくり来ない。紹介ブログとして恥ずべきことですがとりあえず一回観てください。以上です。え、少ない?じゃあ、えっと、あの……美味しゅうございました。

 

楽しい度     ★★★★★

笑える度     ★★★★★

満腹度(精神的) ★★★★★

 

 

-観劇三昧クイズ-

つい見入ってしまって毎回最後に悩むことになるこのコーナー。今回も悩んでいます。

 

Q.作家、盾林の特技は?

 

 

-こんな人におススメ-

・演劇好き(あ、これだと全員に当てはまるな。……ま、いいや!観てください!)

・演劇をやってみたい

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公式サイトでは戯曲も無料公開中。

な、なぜそこまで!これほどの作品をどうして無料に!?その答えも用意されていました。抜粋します。

 

【となりの柿喰う客】

いつでもどこでも柿喰う客を楽しんでもらいたい。
そんな思いから、これまでの作品の「本編まるごと無料公開」と「戯曲全編無料公開」を進めていきます。

いつでも観れる。どこでも読める。
あなたの“となり“に柿喰う客。

 

 

観劇三昧で配信中の柿喰う客の映像作品は全て無料となっています。

会員登録さえすれば観られます。しかもダウンロード機能を使えば外出先でもスマホで観られるし戯曲だってスマホで読める。本当だ。となりにいる。いつでも柿喰う客といっしょだ。

2018年1月現在は9作品を公開中です。
前述したとおり、どの作品も無料なんです。ちょっと信じられません。

時間をかけて全作品を味わったら、今度はとなりから数歩離れて向きあってください。
正面から柿喰う客を観てください。セリフの圧も滴る汗も、生で観るからこそ感じるものがあるはずです。

柿喰う客の作品一覧はこちら。

 

▼DL機能などをしっかり使いたい方はこちらから▼

 

傷は浅いぞ

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