日本橋店の武田です。

人間関係を円満に進めるコツは「長かろうが短かろうが巻かれる」ことだと思って生きてきましたが、どうもこの生き方はしんどいのではないかと最近思うのです。「こっちが下手(違う。”しもて”じゃない。もう。演劇バカ。)に出れば」といらぬ抵抗をしたくなるのです。

その抵抗もくせ者で、どこまでが自分のエゴで、どこからが一人の人間として譲ってはいけないラインなのかわからなくなる。

もうめんどくさい。関わりたくない。一人の方が楽だ。でもこのざわつく気持ちはどうする?

「宇宙(そらと読みます)から見れば、みんなちっぽけ」みたいなポエムを青空の写真と共にSNSに流すのも、「あいつひでぇんだよ」と酒を飲みながらくだをまくのも、そこから構想を得て一本の演劇を作るのも、等しく人間関係に悩み、歩いた結果のように思うのです。人間は一人では生きていけないのか?何かにすがらなければ生きていけないのか?この作品を観た後に答えはみつかるでしょうか?

今回は二本、配信作品のご紹介、続いて最新公演のご紹介をします。
□字ックです。

 

第八回本公演「荒川、神キラーチューン」

<12/24まで無料配信中!!>

【ストーリー】

わたしの家の近くにはドブみたいな川が流れていて、
歌をうたうには最高な場所だったわけで。
雑念も苛立ちもぜんぶ石を投げるみたいにぶちまけてやってた。
でも、なーんか変わっちゃったんだよ。あの子のせいで。

殺されたり殺したりしてから気付くなんて馬鹿みたいじゃんね。
いつだって人間は感情をもっているのだから。あなたもわたしも。
事件なんて、いま、
あんたの目の前にある些細な事情による甘えの果てじゃんか。
それを止めたきゃ頭を撫でろ。抱きしめて謝れ。
謝罪しろ、贖罪して土下座しろ。
こっちはキラーチューン歌い終わったら、許すから。

ねえ。先生、マイク握って離さないなら、頭カチ割るよ?

「CoRich 舞台芸術まつり!2014」でグランプリ、2014年度サンモールスタジオ最優秀団体賞受賞した□字ック代表作。
※こちらは初演版になります。

 

【キャスト】

小野寺ずる/日高ボブ美/山田佳奈(以上、□字ック)/円山チカ/浅野康之(劇団鹿殺し)/浅見紘至(デス電所)/大森茉利子(あやめ十八番)/篠原彩/堂本佳世/増岡裕子(文学座/江古田のガールズ)/三上晃司/吉留明日香/レベッカ

 

【スタッフ】

舞台監督:佐藤秀憲(ステージメイツ)/照明:大津裕美子(コローレ)/音響:ナガセナイフ/演出助手:石川葉月、大山あず紗/宣伝美術:大須賀裕美/宣伝・舞台写真:Pinco/フライヤーモデル:後藤ユウミ/宣伝・舞台美術ディレクション:山田佳奈/Web:サイトウ/QPOD:金田慎平/制作:宮原真理/当日制作:横井佑輔(犬と串)/協力:江古田のガールズ、劇団鹿殺し、デス電所、文学座、(株)クリオネ/企画製作:□字ック

 

第八回本公演「荒川、神キラーチューン」

あらすじが訴えかけてくるメッセージに、僕はどこか後ろめたさを感じる。自分には関係ないはず。殺したり殺されたりしたことなんかないはずなのに。

すでに満足感がありますが、続けてもう一本ご紹介します。

 

第十回本公演「鳥取イヴサンローラン」

<12/24まで無料配信中!!>

【ストーリー】

場末のスナックはイヴサンローラン、イヴサンローランの香水が好きなママがつけた。
鳥取から上京してきた女は、ここで働くどの女も好きではないし、足を運ぶどの男もだらしないと思う。
というか、むしろ全員馬鹿だと思う。結局のところ媚びる女もヘラヘラ自慢げな男もどいつもこいつも寂しがりで、
今日もこの店はニブい光を放ってる。
「でも、私も同じ馬鹿女。せいぜい稼げよ自尊心」
今作はスナックを舞台に女の優越感、僻み、嫉妬、それと愛渦巻く闘争が交差。
でも結局は、東京の男に鳥取の女が負ける話。

お遊ばしませ、寂しいあなた。

 

 

【キャスト】

堂本佳世/日高ボブ美(□字ック)/山田佳奈(□字ック)/遠藤留奈(THE SHAMPOO HAT)/圓谷健太/小川夏鈴(東京ジャンクZ)/小林春世(演劇集団キャラメルボックス)/鈴木理学(とくお組)/那木慧/水野小論(ナイロン100℃)/山田ジェームス武

 

 

【スタッフ】

舞台監督:佐藤秀憲(ステージメイツ)

照明:大津裕美子(コローレ)/音響:角田里枝/宣伝美術:大須賀裕美/舞台写真:大滝央子/Web:サイトウ/QPOD:金田慎平/楽曲提供:THE BOHEMIANS/演出助手:川村知也、鈴山紗丘、そのださえ/制作:宮原真理/当日制作:新居朋子/協力:演劇集団キャラメルボックス、THE SHAMPOO HAT、東京ジャンクZ、とくお組、ナイロン100℃、キューブ、クリオネ、ダックスープ、ネクストサティスファクション、ノックス、藤賀事務所、MIMIC/企画製作:□字ック

 

第十回本公演「鳥取イヴサンローラン」

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自我とコミュニケーション。どちらも死ぬまで付き合っていくもの。たった一度の人生の中でどちらも捨ててしまうのはもったいない。ままならないからといって諦めたくはない。□字ックの作品はそんな思いを受け止めてくれるのでしょうか?

そして驚くべくはなんとこの2作品、

<12/25まで無料配信中!!>

なんです。
アプリダウンロード(もちろん無料です)だけで観れてしまう。
まだ間に合います。

ぜひ今のうちアプリをダウンロードしてご覧ください。

 

ところで、観劇三昧のスタッフ達は日がな一日パソコンにかじりついてブログを書いたり「観てみた」と称して演劇を観てばかりいる、と思われがちですが実は違います。
ちゃんと店舗のスタッフとして担当しているのです。

サボっているわけではないのですが、
久しぶりに出勤した際に新しい商品と出会ったり、
サボっているわけではないのですが、
掃除中にDVDの裏面を盗み見て(ゆるしてください)
購入に役立てたりと様々な商品との出会いの場になる業務なのです。

中でも台本コーナーでひときわ目を引く一冊が、

 

こちら。先ほど紹介した「荒川、神キラーチューン」の”再演版”の台本です(配信は”初演版”です)

思わず手に取りたくなる見た目。本の表紙として100点満点ではないでしょうか。

お値段なんと1,000円。お求めやすいッ!!!

 

この商品、もちろん物販出張所でも取り扱っています。

気になったときには即購入できる、便利な世の中です。是非に。

 

ところで、□字ックファンには周知の事実でしょうけれど、
観劇三昧や物販出張所で□字ックを検索する際は、文字にご注意。

「□」は「しかく」です。「ロ(ろ)」でも「口(くち)」でもありません。
検索に「ロ字ック」と入れても引っかかりませんので十分にご注意くださいね。

 

さて、少々長くなりがちですが、ここからがメインのお知らせです。

□字ック、次回公演

【滅びの国】

脚本・演出:山田佳奈

 

【公演期間】

2018年1月17日(水)~1月21日(日)

1月17日(水)19:00 ◆
1月18日(木)19:00
1月19日(金)14:00 ★/19:00
1月20日(土)14:00/19:00
1月21日(日)14:00

◆…初日割引4500円でご観劇いただけます(前売りのみ)
★…終演後アフターイベントとして、小野寺ずる 作・演出「劇団美顔鬼」の公演があります

 

【料金】

前売: 4,800円 ◆初日のみ4,500円
当日: 5,000円

U24(24歳以下対象):3500円
高校生以下:1500円

 

【会場】

下北沢 本多劇場

 

特設サイト

 

 

この公演を記念して、観劇三昧下北沢店では11月に2回イベントを行いました。

予約制のイベントとなったのですが、なんとチケット販売開始5分で売り切れてしまうというとんでもないイベント。

イベントレポートはこちら!!

【月イチ観劇三昧】□字ック「一般発売がまちきれない!!」先行発売編のイベントレポート!

□字ック第12回本公演『滅びの国』チケット発売イベント〈一般発売編〉レポート

 

 

 

【□字ック】

主宰の山田佳奈がレコード会社のプロモーターを経て、2010年に立ち上げた劇団。
ライフスタイルが自由化された現代社会においてのコミュニケ―ション欠如や、大人になりきれない年齢不相応な自我に対して葛藤する人間を描く。
デリバリーヘルスを舞台に人間の生への欲求や期待、絶望や喪失などを描いた第六回本公演「タイトル、拒絶」では、サンモールスタジオの2013年最優秀演出賞を受賞。人間関係の希薄さや、他人への干渉を避ける風潮から生じた実際の事件を起点に物語が構想された第八回本公演「荒川、神キラーチューン」では、演劇ポータルサイト「CoRich 舞台芸術まつり!2014」でグランプリ、2014年度サンモールスタジオ最優秀団体賞受賞。
また、音楽フェスを模したスタイルの演劇イベント「鬼(ハイパー)FES.」を企画・主催。劇場に複数のステージを設け、総勢20団体以上の演劇団体による作品上演を行う。

公式サイト

Twitter

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