~”喜劇俳優” 小宮孝泰。演劇への情熱は、プロデュース公演10回目へと~
こんにちは!
少しずつ暖かい日が続いて嬉しい観劇三昧スタッフです。
弊社提供アプリ「チラシ手帖」に掲載公演団体の方々のお声を、インタビュー形式でお届けするシリーズ、チラシ手帖 団体紹介スペシャル☆!
今回で4回目。
観劇三昧だからこそ聞ける団体や公演のお話、今回もぜひ楽しんでいってください📖
さあ今回のご紹介は…
「小宮孝泰プロデュース」より、小宮孝泰さん!
「小宮孝泰プロデュース」より、小宮孝泰さん!
【小宮孝泰プロデュース プロフィール】
小宮孝泰が30代の頃に開始した個人主催の演劇ユニット。
水谷龍二、鄭義信、佃典彦らの戯曲を上演してきた。
前作は、佃典彦の作・演出で「縁(ゆかり)」、共演は野々村のん。
2026年の新作は、脚本:市川しんぺー、演出:松村武で「知らぬが仏、見ぬは極楽」を上演。稀代のロマンス詐欺をモチーフにしている。
【小宮孝泰 (こみやたかやす) プロフィール】
1956年3月11日生まれ。
1980年、コント赤信号としてTVデビュー。30代からは俳優活動を中心に、舞台や映画・ドラマで活躍。2004年に文化庁文化交流使としてロンドンに演劇留学し、一人芝居の英語公演にも挑む。役者の落語会「ごらく亭」を主催し自らも高座に上がる。
舞台への出演は、自身のプロデュース作品や、「星屑の会」全シリーズ、伊東四朗一座、ナイロン100℃、燐光群など客演も多数。
2025年劇団テアトル・エコー「11匹のネコ」では、音楽劇主演を務める。
翻訳劇への出演は「ベニスの商人」「ドレッサー」「セツアンの善人」、
ドラマへの出演は「相棒」、映画への出演は「わが母の記」(2012)「おしゃべりな写真館」(2024)等。
2018年初エッセイ「猫女房」も上梓、2026年夏に「役者の落語は、お父さんのカレー」を出版予定。
渡辺正行さん・ラサール石井さんとの “コント赤信号” のご活動が印象的な小宮さん。
ですが、落語・舞台・映画・本の執筆などさまざまな場面でご活躍されており、プロデュース公演は次回で10回目を迎えられます。
今回はそんな小宮さんの真骨頂である「小宮孝泰プロデュース」の歩みや、次回公演の企画秘話にも迫ります!
最後にはその公演情報を掲載していますので、ぜひお見逃しなく。
それでは今回も参りましょう✨
演劇の志は忘れがたかった。
―― 小宮さんが演劇の道に進まれたきっかけは何だったのでしょうか?
(以下、小宮)
その末、当時井上ひさしが座付き作家を務めていた劇団テアトル・エコーの俳優養成所に入所。
ところが既に井上ひさしは在籍しておらず、劇団研究生にはなったものの、つかこうへいブームや小劇場運動を目の当たりにして退団しました。
その後喜劇の道を目指し、コント赤信号として渋谷道頓堀劇場というストリップ劇場でコントの修行をしていました。その時フジテレビ「花王名人劇場」のプロデューサー澤田隆治に見いだされ、TVデビュー。
―― 井上ひさしの脚本に憧れながらも、一度はコントの道に進まれたのですね。
つまり、コント赤信号を経て演劇の世界に入ったのではなく、元々俳優志望だったんです。
今回の「知らぬが仏、見ぬは極楽」は、小宮孝泰プロデュースの37年目にして、10回目の公演になります。
―― 渡辺正行さんとラサール石井さんとはテアトル・エコー養成所で出会われていることもあり、3人で「どうしても芝居がやりたい」と当時事務所に直訴されたとか。
☆小宮さん主演、劇団テアトル・エコー「11ぴきのネコ」はチラシ手帖にも掲載いただいておりました!
こうして小宮さんは再び演劇の道へ。
小宮孝泰プロデュースはなんと37年目とのこと…!長年演劇と向き合ってきた小宮さんの、記念すべき10回目プロデュース公演ではどのような世界が繰り広げられるのでしょう。ぜひ最後までお読みください👀
―― 小宮さんは、インタビュー記事に取り上げた「犬儒派リーディングアクト」の公演にご出演されました。
主宰・天ナスさん(中村さん)とはどのようなきっかけで知り合われたのですか?
数年前に中村さんの「咽頭がんになっても声帯を守って表現を続けたい」という意思を知り、知人が所有している貸しスタジオ「アトリエ三軒茶屋」を紹介。まずは私の落語と中村さんのアートとのコラボのパフォーマンスを手伝いました。その延長線上に、中村さんが立ち上げた朗読劇ユニット・犬儒派があります。
以後は、中村さんの執念で、不条理的な世界観の朗読劇が続いてきたというわけです。
―― どのように公演のご出演まで至ったのでしょうか?
中村さんの基本的な作風である、複数の怪奇小説のコラージュ的な世界は変わっていませんが、数年の間に作劇術が進歩しているのは事実です。故に現在は、コアなファンも増えていると聞きますから。
―― スタッフも2月公演『プロセルピナ』を観劇させていただきましたが、まさに“怪奇小説のコラージュ的な世界” でしたね!スタッフの感想ポストはこちら。
―― その「屋根裏の散歩者」が題材だった『プロセルピナ』にご出演されていかがでしたか?
一方その分、作者としての中村さん、演出家としての中村さん、出演者としての我々の理解力や表現力に、まだやり残した余地があるように感じました。
―― それでは次の犬儒派の公演にも期待でしょうか…!?詳細は近日発表されるとのことで、乞うご期待です!
―― インタビューでも「ここ2年ほどは私ががんだったことなど皆もうすっかり忘れてしまい、純粋に作品の内容が評価され (中略) これでようやくスタート地点に立ったという感覚です。」とお話していただきました。
これも演劇が人に与える大きな力、と言えるかもしれませんね。
それぞれに常にアンテナを張り続けるのは、やり甲斐のある作業。
―― さあ、ここからは小宮孝泰プロデュースのお話を!
このプロデュース企画を始められたきっかけを教えてください。
そこで、昔からの知己である放送作家の水谷龍二さん、谷口秀一さん、外部の客演で知り合った新宿梁山泊の鄭義信さんらと組んで、30代に数本の小宮プロデュース芝居を上演しました。
前述の星屑の会は、小宮プロデュースの延長線上にあります。
―― 消えることのなかった演劇への志。
ここまでプロデュース公演を継続されてきて、いかがでしょうか?
ちなみに、ムード歌謡コーラスグループ山田修とハローナイツの最新作は、本年の秋に上演予定で、私は泣き虫のバンドリーダー山田修を演じます。
―― ご自身でプロデュースをするということはやりたい芝居を見つける・思い描く上に、キャスト・スタッフの配置までも考えを巡らせなければなりません。さらに “アンテナを張る” ことは、思い描いていたものの実現に近づく一歩となりえますよね。
そして「星屑の町」シリーズにまつわる最新作の情報も!?ますます楽しみになってまいりました!
特に私の父・小宮泰久が勤めていた朝鮮鉄道員の実話を基にした敗戦後の引き揚げ物語は、私と鄭義信さんの熱意で18年間も演じ続け、現在はドキュメンタリー映画も制作中です。
―― この一人芝居「線路は続くよどこまでも」では、なんと30を超える役をおひとりで演じられています!!
昨年には「令和版」としてリニューアルし上演されました。
―― 1作目は樋口有介氏の小説を基にした、2018年上演 Vol.8『亀と観覧車』ですね。
2作目は本屋大賞2位を受賞した小野寺史宜氏「縁」を基にした、2021年上演 Vol.9『縁-YUKARI-』。
観劇三昧では佃さんが脚本を務めた、グンジョーブタイ『ニンゲン畜生奇譚』をサブスクにて配信中。
物販出張所では、劇団B級遊撃隊の過去作品DVDを販売しています!
―― Vol.9「縁-YUKARI-」は、下北沢演劇祭で2024年に再演されていましたね。
小説の朗読のように始まった男女の虚構の会話が、次第にリアリティを帯びつつ現実的になる様は、作・演出の佃さんも自画自賛した作品となりました。
共演の女優・野々村のんさんの圧倒的なリアリティーも素晴らしかった。
―― 長い年数をかけて、ご自身のプロデュース公演のスタイルを確立された小宮さん。
それまでにも他舞台にご出演されたり、一人芝居を長年こなしたり、数多くの「役柄」に挑戦されています。
そんな「役柄」の多くが、さらなる舞台への創作意欲をもたらしているのではないでしょうか。
それが、喜劇俳優を自負している小宮孝泰のプロデュース芝居です。
―― 今回の公演 Vol.10「知らぬが仏、見ぬは極楽」についてお伺いします!
脚本は小宮さんから市川しんぺーさんに直接頼まれたのですか?
肌の露出と濡れ場も辞さぬような汚れ役を女優さんには簡単には頼めない、と思い悩んでいる時に、市川しんぺーさんが自ら脚本・演出・主演している芝居を観ました。しんぺーさんは汚れ役の女役を飄々と演じていて、「この人しかいない」と観劇直後に出演交渉。
志が高くて、存外熱のある脚本にも惚れ込んで、台本執筆もお願いしました。
―― では、演出も直々に?
松村さんとは、十数年前に私が客演した幕末の青春群像劇の演出でお世話になっていて。その時に感じた俳優の力を引き上げる演出力は、信頼に値します。
―― まさに演劇が繋ぐご縁!
この役をやってほしい!という想いや、「前回ご一緒したご縁で…」と数珠つなぎになっていくような。
こうして新しい作品がどんどん生みだされていくのですよね。
―― 脚本・演出・プロデュースという立場のお三方で、どのようにコミュニケーションされていますか?
私が偶然見つけた、若尾文子と山村聰が演じた谷崎潤一郎原作の映画「瘋癲老人日記」は、老人の性を描いて抱腹絶倒だったので、参考になろうと2人にも見てもらいました。
私と松村さんの意見やアイディアは出し切ったので、後は脚本の市川しんぺーさんにお任せしています。
―― 参考になる作品や資料を探すのもこれまた大変な作業。
ですが、表現したい芝居の実現に向けての構想は、心からわくわくしますね。
―― 今回の4名の配役についてはいかがでしょうか?
その方法論は、ここ最近の小宮プロデュース芝居の特徴でもあり、俳優の色々な表情を見せられることが強みだと考えています。
カメオ出演となる予定の松村さんにも、是非とも物語を転がしてもらいたいですね。
松村さんが都合で休演する回には、宇梶剛士さんの元劇団員として腕を磨いた、仲道和樹くんに代演をお願いしています。
―― 複数役を演じ、俳優の色々な表情を観客に見てもらう。
まさに、たくさんの役柄を演じられてきた小宮さんだからこそできるプロデュース・演出方法です。
――プロデュース公演ではご出演との両立もなさっていますが、それぞれ大変なことなどありますか?
しかし、宣伝チラシ作成から配布、稽古場探し等、制作の負担を軽くさせようとしてしまうのも、私の性分と、もう一つ人徳が足りないからだと自省はしています。
―― 信頼と協力の元に成り立つ制作業務ですが、どの部分を他の方にお願いし、どの部分を自分で担い進めていくか…
プロデュース公演だからこその難しさも。
―― 現在のリアルな状況はどうでしょうか?
(※取材は3月上旬)
台本もまだ半分ほどの出来だそうですが、最初の30ページを読ませてもらっただけでもワクワクする展開が描かれていました。
どうもロマンス詐欺といっても、騙す側と騙される側という単純な世界観ではない、男と女の相互作用の芝居になりそうです。
ラブシーン、心理作戦、愛と憎悪、それをほぼ男優2人だけで演じる。時に肉弾戦をも辞さない体当たり演技に、古希を迎えた小宮が挑戦します。
―― 稽古の様子を想像しただけで、かなりの体力や思考力を使いそうですね…
舞台上では小宮さん、他お三方のパワーがさらにあふれる予感がしてきました!
―― 改めて、本公演のこだわっているポイントをお願いします!
演劇初心者の方へのオススメポイントも教えてください。
★出演俳優が複数の役を演じ分けるのも魅力の一つ。
★志は高く、料金は安く。故に、舞台装置はシンプルに、人物造形は深く。
演劇は舞台上の表現者の創造力と、観客の想像力が合致した時に最大の効果を発揮します。
俳優の生の演技を、息遣いまで伝わる距離感で感じられるのが小劇場の魅力です。先入観を捨てて見て欲しいです。
少しばかり難しい内容でも、出来る限り分かり易く、笑いを交えてお見せします。それが、喜劇俳優を自負している小宮孝泰のプロデュース芝居です。
―― 普段だったら難しい内容やあまり目にしない話題も、演劇なら目の前で繰り広げられる。
想像力を膨らませながら、時には笑いながら、劇場という特別な空間でそんな醍醐味を味わってみませんか?
―― 最後に一言お願いします!
みっともないと、カッコ良いは表裏一体なのだと証明します。老人の性も裏テーマかな。
小宮さん、大変貴重なお話をありがとうございました!
公演タイトルの「知らぬが仏、見ぬは極楽」。
どんな意味なのか、気になってきましたね…
ご予約は3/14(土)~各種プレイガイドから。
特別割引のチケットもありますので、ぜひ下記公演情報をチェック!!
■公演情報■
小宮孝泰プロデュースVol.10『知らぬが仏、見ぬは極楽』
【公演日時】
2026年4月28日(火)〜5月3日(日・祝)
4/28(火) 19:00 A●
4/29(水) 13:00 A● / 17:00 A●
4/30(木) 13:00 A●
5/1(金) 13:00 A●
5/2(土) 13:00 B○ / 17:00 B○
5/3(日) 13:00 B○
A●=松村武、B〇=仲道和樹
※開場は開演の30分前から。当日券の販売は開演の30分前から。
※15歳以下の入場不可。
【劇場・アクセス】
小劇場 楽園
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-10-18 B1
小田急線下北沢駅 東口、京王井の頭線下北沢駅 中央口より徒歩3分
※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。
【チケット料金】
前売り:5,300円 / 当日:5,800円
▼数量限定・SETインフォメーションのみで販売
シニア(65歳以上) 5,000円 / 学生(高校生以上):3,500円
☆全席自由席(※全て税込)
【キャスト&スタッフ】
小宮孝泰 / 市川しんぺー / 松村武(特別出演) / 仲道和樹(特別出演)
脚本:市川しんぺー
演出:松村武
主催:スーパーエキセントリックシアター・小宮孝泰プロデュース
協力(50音順):オフィスPSC、劇団カムカムミニキーナ、ゴーチ・ブラザーズ
各種プレイガイド・その他詳細はこちらから。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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