こんにちは。日本橋店の武田です。
皆さんは恨みと愛情は裏一体と言われたらピンときますか?
そんなはずはない。全く別の感情じゃないか。
と思った人、こんな経験はないでしょうか。
人を避けて生きてきた反動か、ねじ曲がった精神のまま育ってしまった。
そのためこの年になって人と精神的に衝突することが多くなったような気がする。
お互いに言葉と知力を尽くしてぶつかり合い、(と書くとなんかスポ魂感がでますが違います)お互いに血みどろ(比喩です)になって帰る。
やっとの思いで家に帰ればLINEを使った追撃の何かめっちゃ腹立つスタンプ。
人一人にダメージを与えるのにもう言葉は必要ないのです。
悔しい。既読をくれてやるわ。
ああ。憎い。ああ。我慢ならない。文明が憎い。
そんなことを考えながら開いたSNS。
「何もかも嫌になった。俺なんて生きていても仕方ない」と書き込めば、
「どうした?」「そんなこと言うなよ、愚痴なら聞くぜ?」と
本名も知らない相手が優しく慰めてくれる。
人のやさしさに軽率に触れてじんわりと心が温かくなる。
文明って素晴らしい。
これは極端な例ですが(そんなかまってちゃんな書き込みしてませんよ僕は)、
人間、一方の側面だけを見て全てを判断することはできません。
深く愛を注いでいても、裏を返せば憎しみの塊、そんなことはよくある話なのです。
さて、今回ご紹介する作品には、こんなサブタイトルがついています。
「愛してる。ぶっ殺す。」
気になるあなたは、以下をご覧ください。
【一人芝居「駈込み訴え」】
原作:太宰治
【ストーリー】
男は今夜、訴える。
「あの人を殺してください。」と。
黒くふくれあがった、卑屈な愛と嫉妬。
永遠に解け合う事の無い、“あの人”との宿命。
その心に決着をつけるために。
演劇をやるユニットes.の第一弾は、
太宰治 作「駆込み訴え」を一人芝居で挑みます。
【キャスト】
正村徹
【スタッフ】
演出 フルヤマモトミ
照明:植野龍二 大室恵美
美術:朴海里
衣装:大澤智代
振付:遠藤久栄
楽曲提供:大西玲央
音響・舞台監督:中西ふじかずら
選音家:上田亘作(MODE OF DETAIL / WARDROBES)
舞台スチール:一色卓丸
映像制作:犬竹義行 宮口智弘
宣伝美術:フルヤマモトミ
写真撮影:足達奈穂
票券・当日運営:山本かおり
スペシャルサンクス:内田神 阿部コウヂ
【日時】
12月8日(金)15:00/20:00
12月9日(土)13:00/16:00
【場所】
インストールの途中だビル ビル内4階「インストジオ401」 東京都品川区戸越6-23-21
・中延駅から徒歩1分
・荏原中延駅から徒歩12分
【料金】
・前売:2,800円
・当日:3,000円
【予約】
・演劇パス
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演劇パスに対応した公演です。「インストールの途中だビル」というなんともITチックな(イメージ)会場ですから、
是非ITを駆使した演劇パスを利用してみてください。かっこいいですよ。
「駆け込み訴え」は青空文庫でも読めます。短編なので読みやすいですよ。
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、ひどい。酷い。はい。いやな奴です。悪い人です。ああ。我慢ならない。生かして置けねえ。」
とただならぬ雰囲気で始まり、
「私は、けちな商人です。欲しくてならぬ。はい、有難う存じます。はい、はい。申しおくれました。私の名は、商人の〇〇。へっへ。〇〇の〇〇。」(ネタバレ防止に伏せます)
と結ばれるこの物語。ここだけ抜き出すとねずみ男みたいな小ずるい男がもみ手をしながら話しているイメージがわいてしまいますが、正体は意外な人物。伏線をわかりやすく撒いてあるにも関わらず、構成で煙に巻く太宰さんの手腕にちょっと恐れ多いですがブラボーと言わせてください。ブラボ―。
さまざまな解釈ができる作品ですが、これだけは言えます。現代でも通じる人間の矛盾する心を描いた作品です。愛するがゆえに憎む。嫉妬する。人間は何一つ変わらない。
【es.】
演劇をやるユニットes.を始動します。
旗揚げ公演となる第一回目は、
太宰治の「駈込み訴え」。
演出 フルヤマモトミ、
役者 正村徹が一人芝居に挑みます。
会場は、
中延にある「インストールの途中だビル」。
クリエイター40人が集うインディペンデントな実験場としたビルです。
クリエイターの交流が多く、とても刺激がある場所です。
私達2人はこの場所でes.のスタートを切りたいと思いました。(corich団体紹介)
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