日本橋店の武田です。
皆さんは月に何本くらいの芝居を観るでしょうか?僕は月に2~3本といったところです。こんな職業についているのだから、もっと観て勉強した方がいいのではないかとも思いますが、生活費の関係上見る作品を厳選しなければいけません。なので観る劇団もなるべく絞らなければいけません。
それでもたまに観たことないジャンルを観に行くと、前衛が行き過ぎて宇宙に飛び立ってしまったような難解な作品に出会ってしまうこともしばしば。それもそうだ。僕の好みはコメディと会話劇。ジャズファンがヘビメタライブに行くようなもの。楽しみ方が違うのだから当然だ。
だから有名どころとひいきのところだけだけおさえる…のはつまらない(いや、そういう意味でなく)。まだ見ぬ運命の出会いをしたい。けど自分の好みから外れるのはいやだ。もっと言うならいいものだけ観たい。わがままなもんだ。
今回紹介するのは演劇祭。様々な劇団が集まります。実験作品も感動作もコメディも一つに混ぜ込んだ、いわば演劇の闇鍋です。(いろんな演劇が観られるのはいいですよね!ホントに!!)
しかし、鍋に入れる中身を厳選された作品だけに絞ったらどうなるでしょうか?こうなります。
【この短編劇がすごい!】
名作しかない短編劇フェス!実際に面白かった芝居だけを再演。だから、ハズレなし。アタリだけ。
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【作品紹介】
・野坊主
「秒針は等速」
野坊主さんの芝居は複雑に入り組んだ現代社会を鋭く描きます。
本作のテーマはアイデンティティの喪失。人を構成するもの、それは名前に親や出身地、性別、生まれた時代など色々ありますが、そういったベースが急に変化してしまう様子を、どこか突き放すような視線で描いていきます。
主観的な「独白」と客観的な「説明」が交わる野坊主ワールド。観た後には、ものの見方が少し変わります。
上演履歴…第5回ミノカモ学生演劇祭(2017/03)
・稲垣僚祐
「夢と魔法の国」
稲垣さんはナゴヤの星野源だと思います。ギターも弾けて、芝居もできて、多芸で、そこそこのイケメンです。さらには落語もできるので本家を超えているかも。(ファンの方、怒らないでくださいね。比喩です。比喩。)
本作は、そんな稲垣さんらしさが詰まった落語風の人情喜劇。早朝の東京駅でタクシーに乗り込んだ男の目的地、それは「夢と魔法の国」。男には、そこに行かなくてはならない理由があった。某キャラクター達のモノマネも必見です。
上演履歴…ソロライブ「オンステージ」(2015/09)
落語会「秋物語」(2016/10)ミソゲキ(2016/12)
・劇団さよなら
「仔猫ベッシー」
さよならさんの作品は観た後に何度も思い出します。
味わい深い曲のことを「スルメ曲」と言いますが、それの演劇版です。スルメ劇!
ある公園。財布を盗んだ男と盗まれた男。不毛なやりとりが繰り返される。ギャグではなく、「ユーモア」とか「おかしみ」という言葉を使いたくなる良質な作品。
会話劇や不条理劇が苦手な方にもオススメです。ぜひこの雰囲気を味わっていただきたい。もちろん、猫好きの皆さんもぜひどうぞ!
上演履歴…自主野外公演(2010/09、長谷川彩さん戯曲提供)
【日時】
9月10日(日) 14:00/17:00
【会場】
円頓寺 Les Piliers
〒451-0042, 愛知県名古屋市西区那古野 1丁目-18-2
【料金】
前売 1,500円
当日 2,000円
【予約】
・演劇パス
・ご予約フォーム (観劇日時、観劇枚数、氏名、電話番号を記入してください)
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名古屋の手練れたちが一堂に会するこのイベント。短編集なので口に合おうが合うまいがすぐに終わるのも特徴です。まぁ、これほどのメンバーがそろっているのなら合わないなんてことはまずないでしょうけど。新しい”推し”を求めて、名古屋まで足を運んでみてはいかがでしょうか。
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