日本橋店の武田です。こんにちは。
今回紹介する作品には「ヒロイズム」という言葉が出てきます。聞きなれない言葉ですね。
「ヒロイズム(heroism)」
- 英雄的行為。また、それを賛美する心情。英雄主義。 (goo 国語辞書より)
英雄的!これなら僕にも覚えがある。
ある夜、マンションの下の部屋から大きな話し声が聞こえてきた。どうやら窓を開けっぱなしにして話しているらしい。もう夜中だというのに。
他の階の人にも聞こえているはずだ。誰かが何とかするだろう、と思っていたがそんな気配もない。あまりに腹が立ったので管理会社に電話して調査を頼むことにした。
「今からそっちに向かうので十分ほどお待ちください。済み次第連絡しますので」とのことだった。
これで僕は英雄だ。だれも為しえなかったことをやりとげたのだ。すがすがしい気分だ。
と思ったのもつかの間。数分後にはピタッと静かになった。
おいおいそりゃないだろ、と逆に焦りだしたところに電話がかかってきて、「調査しましたが特に異常はないようです。本当に下の階ですか?」とやや低い声での報告をもらった。
「ほんとにト〇ロいたんだもん!…嘘じゃないもん…」このセリフがよぎった。この後に続く父のセリフがまたいいんですよ。おっと、話がそれた。
結局何が言いたいのかというと、覚悟の無いヒロイズム(騒音対策がヒロイズムかどうかは疑問だけど)はひどい目にあうって話です。そう簡単にできる事でないんです。
今回はそんなヒロイズムを扱います。安易な考えでは扱えないテーマですが、この劇団なら大丈夫な気がします。上手く調理してくれることでしょう。演劇パスでもチケット販売中!遊劇舞台二月病です。
應典院舞台芸術大祭space×drama〇協働プロデュース公演 第把痴回公演
【Round】
作・演出 中川真一
【ストーリー】
他人に着せられた衣装。それを信条とする。思考を信念を他人に委ねてしまう。それを安易に否定するのは簡単で、愚かしい事なのでは無いのか。良しと呑み込む事にも覚悟と苦しみが付きまとうのでは無いのか。
秋田雨雀氏の「骸骨の舞跳」の中で化石した愚かな骸骨たち。鉢巻、甲冑、陣羽織、学生。きっと今なら、背広やネクタイも居るのだろう。テントの中で生活するのは社会からの避難者であろう。今一度、無数の骸骨と無数の人間に輝く瞳と心臓がある事を信じる。
秋田雨雀さん。関東大震災のあの頃、開かんとしていた窓は今、どうなっていますか。もう、そろそろヒロイズムを持ってみても良いですか。ちょっとだけ試してみます。
一人一つの小さなモニター。踊り狂うは銀の玉。それにのめり込み多くを失った。
避難してきた男がしがみつくヒロイズムを。お氣の毒でした……でも、やっぱり……
【キャスト】
池田史裕
石田麻菜美
橋本達矢
松原佑次
三村優里花
ルーデルマン大地
武田真悠
谷美幸(覇王樹座)
古川智子(劇団大阪新選組)
ミチル
山崎義史(Y2P)
【スタッフ】
舞台監督:西野真梨子
音響:児島塁(Quantum Leap*)
照明:牟田耕一郎(ママコア)
舞台美術: 森祐亮
舞台映像:武信貴行(観劇三昧/SP水曜劇場)
衣装:チェシャ
宣伝美術:松原佑次 河合沙容子
制作:浦田瑞希(観劇三昧)
【日時】
6月23日(金) 19:30〇
6月24日(土) 14:00〇/19:00★
6月25日(日) 13:00★/17:00〇
※6/24(土)14:00終演後、リレーアフタートークを開催!ゲスト:笑の内閣・高間響
※本公演はダブルキャストです。○…池田史裕出演 ★…橋本達矢出演
※開場は開演の30分前、受付開始は45分前を予定しております。
※恐れ入りますが、未就学児のご来場はご遠慮ください。
【会場】
シアトリカル應典院
【アクセス】
〒5430076 大阪府大阪市天王寺区下寺町1-1-27 浄土宗應典院
地下鉄堺筋線・近鉄「日本橋」駅8番出口より徒歩7分/地下鉄谷町線「谷町九丁目」駅3番出口より徒歩8分
【料金】
当日
2,800円
前売
2,500円
学割 (要学生証)
1,800円
なかよし割 (2人以上)
2,200円 (一人あたり)
リピーター割 (要半券)
500円
高校生無料キャンペーン
※ご希望の方は件名に必ず「高校生無料キャンペーン」とご記入の上、
①高校名②お名前③観劇希望日時④ ご連絡先を本文に記載して劇団用メールアドレスから予約してください。
下の【予約】項目にあります。
※当日は学生証を必ずお持ちください
※各回10名限定です。お早めにご連絡ください
【予約】
・演劇パス
・nigatsubyou@gmail.com (高校生無料キャンペーンをご利用の方はこちら)
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・この作品では演劇パスが使えます。
手数料なしの簡単予約にスムーズな入場。一度使ってみてください。便利ですよ。
・この作品は秋田雨雀氏の「骸骨の舞跳」がモチーフとして使われているようです。
「骸骨の舞跳」が世に出たのは1920年前半。関東大震災後を舞台としています。地震後の混乱からデマが広がり、たくさんの無益な血が流れた時代です。
いろいろと調べてみましたが、ものすごい恐怖に襲われた。その後に何も見なかったことにしようと思った。人間がここまで堕ちることができるはずがないと脳が理解するのを嫌がった。簡単に忘れられるような事ではないが、記憶の片隅に追いやって考えないようにしようと思った。
しかしそういう考え方こそ秋田さんが言うところの「操り人形」であり、自分で考えようとしなかった、もしくはできなかった当時の人々と同じなのではないのか?とも思うのです。
ごまかさず真正面からメッセージを受け取る。わかってはいるけどなかなかできる事じゃない。生きていくうえで重要なことなのに。
まず第一歩としてこの「Round」を観に行ってはいかがでしょうか。
・グッズも販売中!写真は劇団Tシャツです。
ところで、みなさんはこんな経験はないでしょうか。
表のデザインが気に入ってTシャツを通販で買ったら裏面にド派手な龍(金ピカ)が刺繍されていた。こんないかついの着られないよ。失敗した…
これは決して言い過ぎではありません。通販で買い物をするのは難しいのです。
しかし、物販出張所はどうでしょうか。
裏も見られる。
だからどうしたなんて思わないでください。こういう細かいことが案外大事だったりするんです。たぶん。
それにしてもこのTシャツデザインは可愛いです。
他にもいろいろな劇団の商品が見られます。一度見ていって下さい。
サイズが気になる方は店で実際に手に取るのもオススメです。
【遊劇舞台二月病】
近畿大学演劇部覇王樹座OB中川真一と松原佑次が立ち上げた、劇団。
実際の事件を類似事件と照らし合わせ、被害者、加害者、傍観者の視点で考察し、各々の無力さを演劇にしている。無力さを知ることは後悔をすることで、演劇という仮想現実での追体験にて後悔を先に立たせ、教訓を得ようと考えている。自らの演劇をブルーカラー演劇と称している。
2014年「Night Way苗と上へ」にてウイングカップ4最優秀賞受賞。
2016年大阪現代舞台芸術協会プロデュース演劇エキスポに参加。
2016年space×drama2016にて優秀劇団を獲得。
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