こんにちは。武田です。
「ハードコア」という言葉を聞いたことがあると思います。
が、このハードコア、はっきりと意味を説明できますか?
僕はその言葉から、真っ先に思い浮かぶのは銃火器。
戦争なんかで使われるものというより、銃を使った争いごとが日常茶飯事に繰り広げられるヒャッハーなトゲトゲした世界が思い浮かびます。
ハードコアとは過激や荒々しいを意味する言葉で、もっと語源をたどると筋金入りや本格的という意味になります。音楽のハードコアパンクは通常のパンクよりも激しく、過激なパフォーマンスをします。
そういう攻めた表現をする芸術家は良くも悪くも注目され、ものすごい量の賛否両論を一身にあびることになります。
しかし、過激なだけではただの目立ちたがりで終わりです。過激さの裏にしっかり主張を持ち、今ここでこれを表現するという揺るがない決意。生半可な覚悟でハードコア演劇なんて名乗れません。そしてその決意を受け止めるのは我々観客の仕事です。さぁ、先にすすんでください。
今回紹介するのはハードコア演劇を得意とする激団リジョロです。
【激団リジョロ】
1998年。団長・金光が大学の演劇サークルから独自のユニットを経て、“RIGOLO=笑い者”をコンセプトにユニットとして大阪で『リジョロ』を立ち上げた。
上京後、一旦活動を休止。理想を求めて劇団オルガンヴィトーへ入団し、アングラ演劇を学ぶ。
その後TV・映画出演を経て、共に活動を続けていたこんどうひろこと『劇団リジョロ』を旗揚げ。
コミカルからハードまでさまざまな舞台を展開しつつ、映像、ライブ、果てはバンド活動と裾野を広げながらも着々と準備を進め、満を持して下北沢演劇祭に参加。
2007年、『激団リジョロ』へと変貌を遂げる。
スタッフワークのほとんど全てを自らでこなし、舞台に生命を吹き込む、稀有な団体でもあるリジョロは“ハードコア”を軸に数多ある演劇に蹴りを入れ、見る者の心に強烈に切り込んでいく、灼熱“激”団!
激団リジョロ #28
【眼浸-Never Land-】
作・演出 JIN
【ストーリー】
「僕は限りなく透明だ。それはこの世に存在しないからだ」
津川守(26)、派遣社員で都内某所在住。6帖の部屋とキッチン、築35年の木造アパート。
趣味はゲーム、漫画、アニメ鑑賞で仕事帰りは部屋に籠り、休日も外出することは殆ど無い。
時折孤独を感じた時は古い時計を眺め、目を閉じ、また眺めるのがいつしか習慣になった。家族とは疎遠で友人と呼べる者はおらず、彼は社会を拒絶する。本棚には漫画に混じっていくつかの童話の本がある。その中でも幾度も読み返されたであろう、薄汚れた『ピーターパン』。部屋の時間がいつしか止まると彼だけがその時自由であり、そして彼はゆっくりとキッチンへ歩を進め、閉まっておいた包丁を取り出し、右手で天井に掲げると、この物語は静かに、ただ静かに幕を開けた。
【キャスト】
黒田勇樹
松山菜々子
岡本五月
斎藤このむ
小中文太
ボンバー浩輝
谷岡友貴
侑華
たじり貴史
松本まどか
星野桃子(東京公演)
前田圭一(大阪公演)
折浜かじき
大伴一貴
徳丸舞香
こんどうひろこ
金光仁三
【スタッフ】
脚本/演出:JIN
演出助手:こんどうひろこ、東浩輝
デザイン:moimoi
照明:建部雅代
音響:近藤光
舞台監督:西浩輝
舞台助手:隙間圭一
舞台jojo手:サイトゥー・D・コノム
小道具:タジ・ハーン
衣装:星野桃子
映像:WHITE HALL株式会社
スチール:折井康弘
営業・宣伝:鈴音ひとみ
渉外:星野桃子
受付:鈴音ひとみ
HELP:保科友花
制作:激団リジョロ
【日時】
大阪公演
6月2日(金) 19:00
6月3日(土) 13:00/18:00
6月4日(日) 13:00
東京公演
6月10日(土) 18:00
6月11日(日) 13:00/18:00
6月12日(月) 19:00
6月13日(火) 撮影
6月14日(水) 19:00
6月15日(木) 19:00
6月16日(金) 13:00(マチネ割)/19:00
6月17日(土) 13:00/18:00
6月18日(日) 13:00
(撮影日は2,800円で入場できます)
【会場】
大阪公演
in→dependent theatre 2nd
〒556-0005 大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目7-22 インディペンデントシアター2nd
・大阪市営地下鉄・堺筋線 恵美須町駅 1A出口 右手(北)5分
・大阪市営地下鉄堺筋線「恵美須町駅」が最寄駅です
北側の改札を出て右手の1A出口をご利用下さい
東京公演
サンモールスタジオ
〒166-0022 東京都新宿区新宿1-19-10 サンモール第3M B1(劇場)
・東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅の大木戸門出口を出る
地上に出て左の角を左折して約100m、すき家を右折し2件目の地下1階
【料金】
公式HPスーパーリザーブシート 3,500円(座席指定)(特典付き!予約を急げ!!)
一律 3,800円
学割 2,800円 (高校生以下無料)(大学生・専門学生可)
撮影割 2,800円 (6月13日(金) 19:00のみ)
マチネ割 2,800円
リピート割 2,000円
【予約】
公式HPスーパーリザーブシート (東京公演のみ)(予約特典:しっかりフカフカシート)
座席表です。前から3番目のS席が対象です。日によっては売り切れもあります。お急ぎください。
電話予約 080-5696-0056 (10:00~19:00)
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脚本のJINさんがこの「眼浸」の構想を得たのは2014年。そして上演は2015年。この時期は暗いニュースが多かった。
「ピーターパンに憧れる殺人鬼」というインパクトだけで選んだ題材ではなく今この時代だからこそやるべき表現だったのです。
それを踏まえてこれを見てほしい。2016年に上演された作品です。
【#26 OF THE DEAD】
ある日、ゾンビの出没が報じられたのも束の間、その混乱は未曾有の事態となって情報も
錯綜したまま全国各地に急速に拡大していった。訳も分からぬまま逃げ惑う人々。
実家に帰省していた西尾すずもその一人であった。たった一人で夢中で走り続けて逃げ
込んだ倉庫は海からさほど遠くない、幼少の頃によく遊んだ場所。
理解も、安息もままならぬ内に彼女もまた、そこでゾンビに襲われ、気を失ってしまう。
どれくらい経ったのか、目を覚ますと倉庫には次々と人が逃げ込んで来た。
友人や恋人に見知らぬ面々。先行きを巡って対立しながらも、彼らは老朽化した倉庫に
立て籠もり、次々と群れをなすゾンビと最後の攻防を繰り広げる。
失われゆく人々と記憶。その果てに待つ人類の未来は、淘汰か、それとも再生か。
激団リジョロ史上最多キャストで挑んだゾンビ演劇!!
ゾンビパニックも決して人ごとではないこの時代に警鐘を鳴らすが如く上演された一作。世の中にゾンビ映画は数あれど、ゾンビ演劇はまだ数が少ないのではないでしょうか。
閉所に追い込まれる人々や人類最後の攻防など、ゾンビ映画の基本をしっかりと押さえているのもポイントです。映画と違い特殊エフェクトが使えないぶん、パニックというよりかは終末感を前面に出した落ち着いた作品になる…と思いきや、公式サイトの写真には血を吐く写真やモツをはみ出させた写真が載っていたりもします。
舞台はリアリティだ。おそらく本物のモツと血だと思う。役者魂と舞台の可能性の極致を見た。
ショッキングな作品です。自信のある方だけご覧ください…
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