それが何の役に立つの?という感じの能力をいくつか持っています。
武田です。能力紹介はまたの機会に。
皆さん、現在観劇三昧で配信されている作品数をご存知ですか?
その数なんと591。そのうえ今も増加中です。
その中からお気に入りの一作を見つけるのは少し大変です。
そこで、このコーナーでは毎回ひとつの作品をスタッフが取り上げてレビューします。
それを元にお気に入りの作品を見つけてほしい。
そんな考えで始まったブログです。
さて、今回紹介する作品はこちら!
キリンバズウカ
「マチワビ」
【キリンバズウカ】
2002年、脚本・演出の登米裕一(とよねゆういち)が大阪府立大学の学生時代、友人に声をかけ関西で旗揚げ。
メンバーは女優2人と登米の計3名でありながら旗揚げ公演をHEPHALLにて敢行し、話題を呼ぶ。
旗揚げから継続してすべての公演で右肩上がりの動員を記録。「関西の秘密兵器」と称賛を浴び、2004年には関西ぴあが選ぶ若手注目劇団ナンバー1に選ばれ特集が組まれる。
翌年脚本・演出の登米が東京に上京するため、大学卒業を期に一旦解散する。
【ジャンル】
ドラマ
【あらすじ】
少しサビれた街に住む三人姉妹
次女は家からあまり出ず
三女は次女の才能に嫉妬して
親代わりの長女は妹たちの関係に気を遣う
次女が超能力を使えるということ以外はどこにでもある普通の家族
そんな姉妹が住む街には
誰が読んでるのかタウン誌があって、
ギャラの出ないコミュニティラジオ局があって、
人の来ない映画館がある
誰に必要とされているのか分からないけれど皆日々一生懸命働いている
けれどなんとなく分かっている
この街はゆっくり老いて錆びれて死に向かっているのだと
分かっているけどどうしようもない。
だから待っている
何を待っているということもなく
ただなんとなく奇跡のようなものを待ち侘びている
そんな少しワビしい街に住む人々と姉妹のお話
【観る前の印象】
寂れゆく町という現実的なテーマに非現実的な超能力がどう関わっていくのか楽しみ。
【感想】
寂れゆく町に暮らす三人姉妹の話。
幼いころから予知能力を持っていた次女マイコは、一躍時の人となる。
しかし、彼女は幸せだったのか?普通の人のように生きていくことは出来ないのか?
…と書いたが、超能力は決してこの話のメインではない。
今作は、どこにでもいる家族をどこまでも優しい目線で描いたホームドラマだ。
出てくる人達も全員しっかりとキャラが立っている。しかも、みんなが何かしら悩んでいて、弱い一面をしっかり持っている。
人間としては当たり前のことだが、舞台の上でここまで人間臭く悩む作品は初めて見た。
持って生まれた能力(才能と言っていいかもしれない)は大きな助けになると同時に、変なプライドの原因になったり、本当に必要なときに裏切ったりと肝心な時に役に立たない。それでも能力は欲しい。生きるために。
僕はそう思っていた。この作品に出会うまでは。
最後にフライヤーから言葉を抜粋。「能力があるとかないとか、幸せになるためには全然関係ないんだってさ」
才能を持ってしまったマイコと、彼女を取り巻く人々。彼女たちは幸せになれるのか。
是非見てほしい一作です。
しっとり度 ★★★★★
すっきり度 ★★★★☆
幸せに生きていこう度 ★★★★★
【観劇三昧クイズ】
お待たせしました。観劇三昧クイズでございます。
今回はサービス問題。なんと達成感が二倍となります。
それでは参りましょう。
Q.コミュニティラジオのDJズッキーニの本名は?
【こんな人におススメ】
・家族にコンプレックスを持っている人
・超能力者
【作品詳細】
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・日程
2013/9/19
・会場
東京芸術劇場 シアターイースト
・キャスト
日栄洋祐
こいけけいこ
加藤理恵
上鶴徹
黒岩三佳
後藤剛範(国分寺大人倶楽部)
永島敬三(柿喰う客)
松永渚
森下亮(クロムモリブデン)
内田悠一(レボリューションズ)
折原アキラ(青年団)
金聖香
坂田麻衣
助川紗和子
渡邊亮
優しい視点から描かれた家族の物語。他のキリンバズウカ作品も要チェックですよ。
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