遅筆で悩んでいます。

武田です。

 

今回は月イチ観劇三昧の紹介です。

 

【月イチ観劇三昧】ってなんぞ?
過去にはどんなイベントが開かれたの?
そんなあなたには過去イベントレポをまとめておりますのでこちらからどうぞ

2月のイベントはこちら!

【20分で書き起こす、即興小説&朗読イベント☆】

 

お客さんから出されたお題をもとに短時間で小説を書き、その場で朗読して発表するイベント。

そんな事が出来るのかって?まぁ見てってくださいよ。

 

 

メインゲスト

横林大々(よこばやしだいだい)さん

文芸サークル『バケツエンターテイメント』主宰。
小説投稿サイト『カクヨム』で『ひとり、きょうだい。』『横林大々のショートショート』等を公開中。
少しでも知名度を上げる為に、現在は月一回を目標に、その場で即興小説を執筆し、朗読するイベントを開催しています。

カクヨム:https://kakuyomu.jp/users/yokobayashi_daidai/works

 

ゲスト

おさみきさん(劇団暇だけどステキ)
西田美咲さん(劇団暇だけどステキ・劇的☆ジャンク堂)

 

 

今回の会場。作品がそのままスクリーンに映写されるらしい。

会場

 

時刻は14時。いよいよ開始です!会場はほぼ満員!

 

 

まずはウォーミングアップ。お題は「8年目の恋」執筆時間は15分。

 

出来上がった話はこんな感じ。

「どうして彼女は空を見上げるのか。真相を確かめるため僕はタイムマシンを作り上げた」8年目の恋

ええ話や…

驚くべきはこれが15分足らずで書き上げられたということ。考えるのは開始後のほんの少しで後はずっと書き続けです。

それなのに物語に破綻も誤字もない。じっくり考えて書いても話が破綻して誤字だらけの僕には衝撃でした。

 

 

 

ここからが本番。「ランダムに曲を流し、演奏が終わるまでに書き上げる」

 

これは難しい。曲の長さによって難易度がガラッと変わる。

横林さんの話では、長い曲は7分程度、短い曲はなんと30秒とのことだ。

30秒て。

 

 

まず最初のお題は「おでん」

 

…おでん?難しくない?流れた曲はパンクロック。物凄い速さで文字が打ち込まれていく。

演奏終了。執筆時間は3分くらいか。短いように思えたが、スクリーンにはびっしりと文字が映し出されている。

これは楽しみだ。さぁ、発表してもらいましょう。

 

 

「やぁ、僕はおでんつんつんおじさんだよ!!」

 

…!?

 

こんな衝撃的な出だしがあるだろうか。

おでんつんつんおじさんなる怪人に、おでんつんつんワールドに招待される話だった。

ここで注目すべきはおでんつんつんおじさんではない。ここまでのシュールな世界観をたった3分足らずで、しかもパンクを聞きながら書き上げてしまった横林さんの発想力だ。

 

 

これは期待が高まる。続いてのお題にいきましょう。お題は「パッションゾンビ」

情熱…不死者…?どうして横林さんに無茶ぶりばかりするのか。僕は心配でならなかった。

僕の心配をよそに、ハードロック調のBGMと共に猛然とキーボードを叩く横林さん。相変わらず迷いが無い。

考えながら書いているのか、それともお題を聞いた瞬間にストーリーがまとまったのか。どちらにしてもスゴイ。

お、書き終わったみたいですよ。

 

 

「パッションゾンビは恋をした。その子と初めてのキスがしたい。

 パッションゾンビは努力した。口臭対策をしたり、ファッション誌を定期購読したりした。

 しかしその恋は実らなかった。なぜならおでんをつんつんするパッションに勝てず、逮捕されてしまったから。

 こうして8年の恋は終わった。」

 

なんということだ。これまでのお題は伏線だったのだ。個人的な話になるが僕はこの話が一番好きだった。

陽気でイイ奴なパッションゾンビの恋と転落がこれほどの短時間で描かれたのだ。スゴイ。

 

 

会場もだいぶ盛り上がってきた。続いてのコーナーは「書き散らかした即興小説をBGMで盛り上げよう」

内容は読んで字の通り。しかし僕はどうしても納得がいかなかった。BGMと小説の内容は全く関係ないように思ったからだ。

疑いの目で見る僕の前で朗々と小説を読み上げる横林さん。小説が佳境に入ったその瞬間…

 

ポップな曲が流れ始めた。

 

…お?

 

なんだ?この高揚感は?

 

もう一度。小説は同じ。さっきと同じタイミングで…

 

ドラマチックな曲が流れた。

 

芽生える。これは恋が芽生える。

 

何故だ。文章は変わっていないのに印象が全く違う。BGMの力だ。

洗練された文章と、的確なタイミングで流されるBGM。演劇を感じた。さっきの高揚感はそのせいだろう。

 

 

最後は今回のゲストおさみきさんと西田美咲さんによる朗読劇、「ルンバ!ルンバ!ルンバ!ルンバ!ルンバ!」

「世の中に嫌気がさしてひきこもっているグンジョウちゃんと、おしゃべりなロボットのルンバさんによる物語」です。

 

優しく包み込むような横林さんの文章をパワフルに演じるゲストの二人。

いやぁ、いいもんですね。こればっかりは生で観た人の特権だと思う。

 

どの作品もあらすじしか話せないのが残念だ。それにここで書かれた小説が恐らく二度と読めない事がもっと残念だ。

この場にいた人はラッキーでしたね。

 

 

最後に告知を一つ。

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今回のゲスト、おさみきさんと西田美咲さんが出演する劇団暇だけどステキの第30回公演「時計葬」が芸術創造館にて6月9日~11日まで上演されます!ジャンルはダークファンタジー!詳細を楽しみに待ちましょう!

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小説も脚本も誰かに読んでもらえなければただの文字列。死んでいるのと同じ。

そこに生命を吹き込むのが朗読。そして演劇です。当たり前かもしれませんが、大切なことに気づかされました。

来月の月イチ観劇三昧は何が開催されるのでしょうか。今から楽しみです。

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